ウクライナ危機とトルコ・中東地域への影響
- 2022-06-14
- メリハ・ベンリ・アルトゥンウシュク (トルコ中東工科大学教授)
2022年2月に開始されたロシアによるウクライナ侵略は、ロシア・CIS諸国にもソ連の崩壊に匹敵するような強い衝撃をもたらしながら、長期化の様相を見せています。
国際社会の度重なる批判や西側諸国を中心とする前例のない経済制裁により孤立を深めているロシアでは、20年にわたり最高指導者として強権的体制を確立・強化し、外交・安全保障政策策定の中心人物であり続けてきたプーチン大統領が2024年の選挙でどのような結果を迎えるのか、そしてこの結果が「プーチンの戦争」とも称されるウクライナ侵略にどのような影響を与えるのかについて注目が高まっています。
また、CIS諸国においても、ロシアとの結びつきからの脱却に向けた動きや、諸国間での関係性の変動など、様々な動向が起きています。
当研究所では以上のような問題意識を踏まえ、政治・経済・外交・安全保障の面からロシア・CIS諸国を分析することを通して、これらの国々の対外政策とそれを形作る国際情勢、そしてその地域・国際秩序への影響等について多角的かつ重層的に検討してゆきます。