コラム

『Europe Report』Vol. 6
2019年欧州議会選リポート⑥:2019年欧州議会選挙
―東欧諸国の動向―

2019-06-06
仙石 学(北海道大学教授)
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1. 総論
 2019年5月の議会選挙の時点において東欧(旧社会主義圏)でEUに加盟しているのは、エストニア、クロアチア、スロヴァキア、スロヴェニア、チェコ、ハンガリー、ブルガリア、ポーランド、ラトヴィア、リトアニア、ルーマニアの11カ国であるが、全ての国をここでフォローすることは困難なため、今回はポピュリスト政党の単独政権が存在しているハンガリー(フィデス: FIDESZ)とポーランド(法と正義: PiS)、ポピュリスト政党が連立政権に参加しているチェコ(アノ: ANO)とスロヴァキア(方向-社会民主主義: Smer-SD)、並びに今年の総選挙で排外主義的な政党が議席を獲得したエストニア(保守人民党: EKRE)の5カ国を対象として、今回の選挙の結果について検討していく1
 今回の欧州議会選挙では、英仏を除いて反EU的な政党への投票は想定よりも少なかった一方で、緑の党や親欧州系のリベラル政党が票を伸ばしたことが指摘されているが2、これらの点はおおむね東欧でも同様である。まず国家と自由の欧州(ENF)、もしくは自由と直接民主主義のヨーロッパ(EFDD)に属する反EUグループ系の政党は、選挙前に想定されていたほどには支持を得られなかった。今回取り上げる5カ国でこのグループに属している政党では、エストニアでEKRE(ENF)が1議席を獲得したのみで、東欧全体でも他には反エスタブリッシュメントを主張するクロアチアのポピュリスト政党「人間の壁(Živi zid:EFDD)」が1議席を獲得したに過ぎない。これらのグループに属さない政党も含めて、欧州懐疑派の政党はどの国においても当初予測されていたほどの議席は獲得できず、中にはポーランドのクキス'15(Kukis'15< EFDD>)や、スロヴァキアの国民党(SNS<独立系>)および我らが家族(Sme Rodina<ENF>)のように、各国の国会で議席を有しているにもかかわらず今回の選挙では議席を獲得できなかった欧州懐疑派の政党も存在する。
 他方で今回の選挙では、国により新党の台頭か既成政党の復調かという違いはあるものの、親欧州のリベラル系の政党が各国においてある程度の議席を獲得している。全体に投票率の低い欧州議会選挙のみで情勢を判断することは難しいが、東欧諸国ではEUに対する支持が比較的高いこともあり、反欧州を主張する政党には広い支持は集まらず、むしろ人々の危機感が親欧州の政党への投票傾向を強めたとみることができるかもしれない。ただしこのような状況の中で、ハンガリーでのみ(親欧州的な政党も現れているとはいえ)FIDESZが引き続き高い支持を得ていることは注目すべきであろう。

2. ポーランド
(1) 選挙結果
 ポーランドの欧州議会議員の選出方法は変則的である。非拘束名簿式比例代表制で、有権者は全国13選挙区それぞれにおける各政党(以下特に記述のない場合は政党連合を含む)の候補リストから1名を選択して投票するが、この票はその候補が属する政党に投票されたものとしてカウントされ、最初に全国レベルでドント式により各政党に議席が配分される。その上で各選挙区には、「各選挙区での当該政党の得票÷全国での当該政党の得票×全国での当該政党の当選者数」の計算式により議席が配分されるが、その際まず算出された数値の整数部分が各選挙区の議席として配分され、 残余議席が出た場合には、小数点以下が大きい選挙区から順に配分される。そのため選挙区ごとの定数は固定しておらず、投票者数が少ない選挙区からは議員が選出されない場合もある。各選挙区では得票の多い候補から順に当選となる。阻止条項は5%である。
 今回の選挙で議席を獲得したのはPiSのほか、PiSに対抗する市民プラットフォーム(PO)、民主左派同盟(SLD)、農民党(PSL)、モダン(Nowoczesna)、および緑の党(PZ)が中心となり、ポーランドのEUにおける立場を取り戻すことを目的として2019年の2月に形成された政党連合のヨーロッパ連合(KE)、およびポーランドのLGBT活動家で北西部のスウプスク市の市長であったビェドロィン(R. Biedroń)が今年の2月に結成した春(Wiosna)の3政党である。前回2014年には議席を獲得した極右のコルビン・ミッケ(J. Korwin-Mikke)のグループが設立した連盟(Konfederacja)、および2015年の大統領選挙で第3位となったタレントのクキス(P. Kukis)が組織し同年の議会選挙でも議席を獲得したポピュリスト政党のKukis'15は、いずれも阻止条項となる得票率5%を確保できず(Konfederacjaが4.55%、Kukis'15が3.69%)、今回は議席を獲得できなかった。なおこれまでポーランドにおける欧州議会選挙の投票率は、第1回が20.87%、第2回が24.53%、第3回が23.83%と低調であったが、今回は45.68%と過去最高の投票率を記録した。


表1 ポーランドの選挙結果(議席数52、投票率45.68%)
*PO/SLD/PSLの3政党合計の前回の議席との差
[出典]ポーランド国家選挙管理委員会ホームページ(https://wybory.gov.pl/pe2019/pl/wyniki/pl


(2) 結果の分析
 ポーランドでは昨年の10月に統一地方選挙が実施されたが、その際にはPiSが最多得票を集めたものの、POとネオリベラル的なモダン(Nowoczesna)が形成した選挙連合「市民連合(KO)」も本来の地盤である西部および都市部を中心に巻き返し、県議会ではPiSが単独過半数となった東部を中心とする6県以外でPiSを排除した連立を形成することに成功した(ただし選挙前にPiSが与党であったのは1県のみなので、この点でPiSは地方における勢力を拡大している)。また公選である主要な都市の首長も、首都ワルシャワをはじめほぼ全ての都市においてKOないし独立系の候補が占めたことから、KOにSLDおよびPSLも合流したKEはある程度の票を集めることが想定されていた。だが今回の選挙では、KEは事前の予測(30%前後)を大きく上回る40%近くの票を獲得した一方で、PiSも事前の世論調査(40%前後)を上回る45%ほどの票を獲得した3。KEは想定外に善戦したが、他方で政党の選択肢が少なくなったことから、KEやWiosnaを受け入れられない層の票がPiSに向かった可能性も高い。いずれにしても、ポーランドでは現在でもEU加盟への支持が90%を超えていること4、およびリベラルで親欧州のWiosnaが議席を獲得した一方でポピュリズム・反欧州のKukis'15が議席の獲得に失敗したことから、ポーランドでは反EU的な動きに対する歯止めがかかりつつあると見ることができる5

(3) 今後の見通し
 ポーランドは2019年の秋に上下両院の総選挙が予定されているが、その際は今回のKEの結束が維持されるかどうかが、およびWiosnaが引き続き支持を維持・拡大できるかという点がポイントとなる。PiSが今後さらに支持を集める、もしくは有権者の票がKukis'15に再度動くようであると、PiS政権の継続もしくはPiSとKukis'15という2つの反EUポピュリスト政党による醜悪な連立の形成という可能性もあるが、KEが同一リストではないにしても協力体制を維持することができ、かつWiosnaが今の支持を維持もしくは拡大できれば、反PiSの主要政党による親EUの連立政権が形成される可能性もある。また過去の選挙ではPiSの支持者の方が投票に行く可能性が高いことが示されていることから6、投票率が上昇し浮動票が増えることもポイントとなる。いずれにしても、今回の選挙後の欧州の動向は秋の国政選挙に影響を与える可能性が高い。また欧州議会内会派において、現在は欧州保守改革グループ(ECR)に属しているPiSが、イタリアの同盟との連携を協議する用意があるという報道も出ている7。この欧州議会内の動向についても注目する必要があろう。

3. ハンガリー
(1) 選挙結果
 ハンガリーの欧州議会の議員は、全国1選挙区でドント式の拘束名簿比例代表制により選出される。阻止条項は5%である。
 今回の選挙で議席を獲得したのはFIDESZのほか、社会党(MSZP)から離れた元首相のジュルチャーニ(F. Gyucsány)らが設立した社会民主主義系の民主連合(DK)、2024年の夏季オリンピックのブダペストへの誘致に反対する住民運動から発展して2017年に結成された親欧州系のリベラル政党モーメントゥム運動(Momentum)、社会主義労働者党(社会主義時代の支配政党)の後継政党であるMSZP、および極右のヨッビク(Jobbik)である。なおMomentumは2018年の議会選挙では得票率3%で議席を獲得できなかったことから、選挙で議席を獲得するのは今回が最初となる。


表2 ハンガリーの選挙結果(議席数21、投票率43.37%)
*無期限加盟資格停止中8
[出典]ハンガリー選挙管理委員会(https://www.valasztas.hu/ep2019


(2) 結果の分析
 選挙前の世論調査では55~60%の支持を得ていたFIDESZが予想通り過半数の票を得て勝利したものの、当初は昨年の議会選挙の比例区での得票率49.27%を大きく上回ると想定されていた票が伸びず、また世論調査では15%近くの支持を得ていた極右のJobbikも得票率6.39%で1議席の獲得にとどまった9。他方で反FIDESZのグループではMSZPこそ1議席の獲得にとどまったものの、親ヨーロッパ路線を強調したDKは議席を増やし、また2018年の議会選挙では議席を獲得できなかったMomentumも今回は10%近くの票を得て議席の獲得に成功した。FIDESZはある程度支持基盤を確立しているとはいえ、Jobbikが議会選挙の際の19.06%から大きく支持を失い、またMSZP以外の親ヨーロッパ政党が票を伸ばしていることから、ハンガリーでも反EU的な動きへの批判票が現れていることは確認できる。

(3) 今後の見通し
 ただ現状では、反FIDESZ的な傾向も現れはじめているとはいえFIDESZに対する支持は基本的に盤石で、世論調査でも引き続き50%前後の支持を得ていること10、また今年は地方選挙があるものの国政選挙は2022年までないことから、オルバーン(V. Orbán)に大規模なスキャンダルが生じるなどの事態がなければ、当面ハンガリーでは状況が大きく変わることはないと考えられる。ハンガリーに関しては内政よりも、欧州議会において現在資格停止処分を受けている欧州人民党グループ(EPP)からのFIDESZの離脱(とそれによるEPPの議席減)の可能性の方が、より大きな問題となるであろう11

4. チェコ
(1) 選挙結果
 チェコの欧州議会の議員は、全国1選挙区でドント式の拘束名簿比例代表制により選出されるが、有権者は候補の中から2名まで選好投票を行うことが可能で、政党の得票の5%を獲得した候補は名簿順位が1位に繰り上がる。阻止条項は5%である。
 今回の選挙で議席を獲得したのはANOのほか、リベラル保守の市民民主党(ODS)市民の自由と直接民主主義を求めるポピュリスト政党の海賊党(Piráti)、中道右派のキリスト教民主同盟--チェコスロヴァキア人民党(KDU-ČSL)、およびKDU-ČSLから離脱した2つのグループが結びついた政党連合のトップ09--市長と無所属(TOP09-STAN)、排外的な主張により支持を獲得している自由と直接民主主義(SPD)、および共産党(KSČM)である。これまでチェコ政治において二大政党の一つとしてODSと対抗関係にあった社会民主党(ČSSD)は得票率3.95%にとどまり、初めて欧州議会での議席を喪失した。


表3 チェコの選挙結果(議席数21、投票率28.72%)
[出典]チェコ選挙管理委員会(https://volby.cz/pls/ep2019/ep?xjazyk=EN

(2) 結果の分析
 2017年に実施された選挙の結果と比較すると12、ANOが10%近く得票を落とし、また前回の選挙ではČSSDとKSČMの合計で25%ほどの票を得た左派も、両党合わせて10%ほどに得票を落としている。その一方で今回の選挙では、リベラル系のODSとキリスト教系保守のKDU-ČSLおよびそこから分離したTOP09-STANが大きく復調している。そしてポピュリスト系のPirátiとSPDは、2017年の議会選挙に引き続いてそれぞれ10%前後の得票を維持している。
 チェコでは2017年の選挙においてANOが第1党となったものの、過半数の議席を有していないために組閣には時間を要し、最終的に2018年6月にČSSDとの連立協定に合意し、また7月の首相選出においてKSČMからの支持(閣外協力)を受けることで現在の内閣を成立させた。だが連立与党の2党とKSČMは票を減らす一方で、リベラル・保守の政党が復調し、またポピュリスト系政党への投票傾向に大きな変化が見られないことを考慮すると、今回は現与党への支持が減少しその分が保守・リベラル系の政党に流れたとみることができる。

(3) 今後の見通し
 上にも書いた通り、今回は連立与党とこれに協力したKSČMが得票を減らしていることから、これまでも安定的とは言えなかった政局の今後の運営に影響が出てくる可能性がある。政権運営で支障が続けば、下院の解散と早期の選挙(現在の予定では次回選挙は2021年)という事態が生じるかもしれない。

5. スロヴァキア
(1) 選挙結果
 スロヴァキアの欧州議会議員は全国1選挙区、ドループ式の拘束名簿比例代表制により選出されるが、4名の候補に対する選好投票が可能で、一定の票を獲得した候補は名簿順位が繰り上げられる。阻止条項は5%である。
 今回の選挙で議席を獲得したのはSMER-SDのほか、リベラル系の新興政党である進歩的なスロヴァキアと一緒に-市民民主主義の政党連合(PS- SPOLU)、極右で親ナチスのコトレバ--人民党我らのスロヴァキア(Kotleba-L'SNS)、カトリック系保守のキリスト教民主運動(KDH)、リベラル派の自由と連帯(SaS)、およびSaSから分離した保守主義の普通の人々と無所属の個人(OL'aNO)である。現在SMER-SDと連立内閣を形成しているナショナリスト系のSNSおよびリベラル保守系の橋(MOST-HÍD)はいずれも得票率が5%に及ばず(SNSは4.09%、MOST-HÍDは2.59%)、議席を獲得することはできなかった。また2016年の国政選挙で議席を獲得したナショナリスト系のSme Rodinaも得票率は2.59%にとどまり、議席を獲得できなかった。


表4 スロヴァキアの選挙結果(議席数14、投票率22.74%)
[出典]スロヴァキア選挙管理委員会(http://volbysr.sk/en/data01.html

(2) 結果の分析
 スロヴァキアの場合、極右のKotleba-L'SNSこそ2016年の議会選挙の際(8%)よりも高い12%の票を集め2議席を獲得したものの、全体にポピュリスト政党や排外的主張を行う政党への投票は2016年の選挙の際と比べて低調で、事前の世論調査では他の政党を引き離していたはずのSMER-SDが第1党の座から陥落し、またSme RodinaおよびSNSも議席を獲得できなかった。他方で今回の選挙では、リベラル系のPS-SPOLUやSaSが一定の票を集めており、ここでも親欧州的な勢力の復調をみることができる。

(3) 今後の見通し
 スロヴァキアでは2020年の春頃に議会選挙が予定されているが、今回の選挙で見られたSMER-SDおよび排外的ポピュリスト政党の退潮という傾向が続くようであれば、8年ぶりにSMER-SD抜きの保守・リベラル政権が成立する可能性もある。ここもポーランドと同様、今後の欧州の動向とあわせて状況をみていく必要があろう。

6. エストニア
(1) 選挙結果
 エストニアの欧州議会議員は、全国1選挙区でドント式の拘束名簿比例代表制により選出される。割当議席の数が少ないこともあり阻止条項は設定されていないが、このことは逆にある程度の得票があっても議席が配分されない場合があることを意味している。
 今回の選挙ではリベラル系の改革党(RE)と社会民主党(SDE)、中道左派でロシア語系住民の支持も集める中央党(EK)、排外主義を唱える欧州懐疑派のEKRE、および保守系の祖国(I、2018年に祖国・共和国連合<IRL>から改称)の4政党が議席を獲得した。


表5 エストニアの選挙結果(議席数7、投票率37.3%)
[出典]エストニア選挙管理委員会(https://www.valimised.ee/en

(2) 結果の分析
 新たにEKREが議席を獲得したという点は大きな変化であるが、EKREが連立政権に参加したことに対しては否定的な有権者も多く、そこから現在の与党への投票は減少し、その分の票が、現在は野党だが2016年まで長年エストニアにおいて政権を担当していたRE、および2019年の選挙前にはEKと連立していたが現在は野党となっているSDEに流れたと考えられる。特に人口の4分の1ほどを占めるロシア語系住民の票は、EKからSDEに流れた可能性が高い。

(3) 今後の見通し
 エストニアでは2019年の3月に議会選挙が実施されたばかりなので、この選挙の結果をもって政治面で大きな変動が生じることは想定しにくいが、EKREを含む除く政権与党(EKおよびI)が議会選挙の時より票を減らしたことはが今後の政局に影響を与える可能性はある。


[参考]欧州議会会派(本稿で挙げたもののみ)
・欧州保守改革グループ(European Conservatives and Reformists: ECR)
・欧州人民党グループ(European People's Party Group: EPP)
・社会民主進歩同盟グループ(Progressive Alliance of Socialists and Democrats: S&D)
・欧州自由民主同盟グループ(Alliance of Liberals and Democrats for Europe group: ALDE)
・欧州統一左派・北方緑の左派同盟グループ(European United Left/Nordic Green Left: GUE-NGL)
・自由と直接民主主義のヨーロッパ(Europe of Freedom and Direct Democracy: EFDD)
・国家と自由の欧州(Europe of Nations and Freedom: ENF)

[付記]本稿は科学研究費補助金・基盤研究B「ポストネオリベラル期における新興民主主義国の経済政策(課題番号16H03573)の成果の一部である。




1 ここでは詳述しないが、ポピュリスト的な政党は何と対抗するかによりその方向性に相違があり、それは大きくは(1)既存政党が他の既存政党に対抗するパターン(PiS、FIDESZなど)、(2)新興政党が既存政党に対抗するパターン(Kukis'15、ANO、Pirátiなど)、(3)既存・新興政党を問わず排外主義を強調するパターン(Jobbik、L'SNS、SPDなど)という3つのパターンがある。東欧諸国におけるポピュリスト政党についての詳細は、仙石学「東欧におけるポピュリズムとネオリベラリズム-ヴィシェグラード諸国の事例から」村上勇介編『「ポピュリズム」の政治学─深まる政治社会の亀裂と権威主義化』(国際書院、2018年)を参照。

2 例えば2019年5月27日のロイターの報道「欧州議会選、親EU勢力内で明暗分かれる 懐疑派は伸び悩む」(https://news.line.me/issue/oa-reuters/af44a294adb3?utm_source=Facebook&utm_medium=share&utm_campaign=none、以下ホームページは全て2019年5月29日に接続を確認)。

3 世論調査の数字は、ポーランドの世論調査機関CBOSのデータ"Preferencje w wyborach do Parlamentu Europejskiego" (Nr.57/2019)による。

4 同上のデータ"15 lat członkostwa Polski w Unii Europejskiej" (Nr.59/2019)による。

5 この点は、世論調査において2009年と2014年には党派よりも候補者個人を基準に投票を行うとする人が半数以上であったものが、今回の選挙では60%が政党で投票を行うと回答していることからも確認することができよう(Preferencje w wyborach do Parlamentu Europejskiego"(注3))。

6 仙石学「ポーランド政治の変容―リベラルからポピュリズムへ?」『西南学院大学法学論集』49巻2・3合併号(2017年2月)、p.139。

7 日本版ニューズウィークの2019年5月29日報道「アングル:欧州議会の反EU派、勢力結集は困難か」<https://www.newsweekjapan.jp/headlines/2019/05/240634.php>による。ただしここでは、グループの移動があったとしても各国の政党間の政策距離は大きく、連携は必ずしも順調にはいかないであろうという指摘もある。

8 EUの難民政策をめぐりユンケル(J.-C. Juncker)欧州委員長に対する中傷広告キャンペーンを行ったことで、2019年3月以降無期限資格停止となっている(時事通信の2019年3月21日報道「ハンガリー与党の資格停止--欧州委員長に中傷広告-欧州議会最大会派」<https://www.afpbb.com/articles/-/3216859>より)。

9 なおポーランド以外の国の世論調査に関しては、政治系ニュースサイトPOLITICO Europeのホームページ(https://www.politico.eu)のデータを参照している。

10 会社によりばらつきはあるが、6つの世論調査会社がFIDESZの支持率をいずれも50〜56%の間としている(ハンガリーの世論調査会社Publicusのデータより<https://kozvelemenykutatok.hu/partpreferencia-listas-eredmeny/>)。

11 「アングル:欧州議会の反EU派、勢力結集は困難か」(注7)。

12 2017年のチェコ議会選挙に関しての詳細は、仙石学「2017年チェコ下院選挙」『混迷する欧州と国際秩序(平成29年度外務省外交・安全保障調査研究事業)』(日本国際問題研究所、2018年)を参照。