アメリカ

米国は、近年の大統領選挙や中間選挙で顕著となったとおり、移民、銃規制、人工妊娠中絶、経済などの諸問題をめぐって、深い分裂に陥っています。近年では、トランプ政権は「米国第一主義」を標榜し、多国間主義へのコミットメントを低下させ、バイデン政権は「米国は戻ってきた」と標榜するものの、激しい党派対立に加え、左派と中道派の党内対立にも目を配りながら政権運営を行う必要があります。両党とも国内アジェンダの優先が欠かせず、民主主義のリーダーを自認し、国際的な指導力を発揮してきた米国の不安定な国内政治は、長期的な戦略的競争相手と規定する中国との大国間競争の行方や日本をはじめとする同盟国との関係にも大きな影響を及ぼしかねません。
当研究所の米国研究会では、こうした米国の国内情勢、対外政策およびその国際秩序への影響について、さまざまな角度から研究を進めてまいります。

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